钟汉良Wallace Chung「O巡回演唱会」演出構成の回想録ー① ”穿梭時間的舞者”
2021年冬。 ウォレスの側近から、新曲リリースを記念したツアーのLIVE演出のオファーが来たのは 東京2020 夏季オリンピックイヤー。
未だ猛威を奮うCOVID-19の感染症対策で国内も海外も不要不急の渡航は出来なく、まして中国大陸においては 政府からの招聘状が無ければビザ 取得の見通しがつかない状況でした。
当時 この状況で、唯一、稼働していたレギュラー仕事を大事にしていたので ウォレスからのオファーを一度断っていたのですが、2022年夏、ウォレスのエージェントから、今日本に来日しているので すぐに会えないかと連絡があり、京都から広島へ巡業した帰りに会食をしたのを覚えています。
その時、新曲のアルバムコンセプトを聞かされた時に、古い時代と新しい時代の時空を行き交うする音楽旅行と聞き、なかなか面白い企画だと思いました。
しかし まだまだコロナ新型ウイルスの感染症収束の兆しもなく、2016年の「钟汉良 乐作⼈⽣巡回演唱会」の様に 日本スタッフを中国に渡航して 現地でLIVE演出を行うハードルは高く、海外アーティストの仕事を受けるリスクを考えると、なかなかオファーを素直に受ける気にはならなかった。
それだけ新型コロナウイルスの感染拡大は社会システム、人々の生活に大きな影響を及ぼしていた時期でした。
しかし ウォレスのエージェントからの折角の依頼でもあるので 何か少しでも出来ることなら、協力したい気持ちに変わり、コロナ禍で日本国内で出来る事は無いのかと、色々と思索した結果、ステージプラン、映像制作、照明プランを日本国内で演出し、現場オペレーションは全て中国人スタッフで行えればツアー自体は成立するのではと提案した。
演出は 私を含む最低限のスタッフでツアーの立ち上げをする条件で 钟汉良Wallace Chung「O」の演出プランを受託する経緯に至りました。
2022年夏。 この時 公演は2023年4月。
コンサートの演出テーマは ”穿梭時間的舞者” ( 時をかけるダンサー ) であると伝えられた。
U2CREATE 内海毅 UTSUMI TAKESHI